定年後に住宅ローン返済で困らない方法

女性50代 ふわふわチャンネルさん 50代/女性 解決済み

住宅ローンがあります。35年ローンを組んでいるため、定年後も返済しなければなりません。定年後の収入源は、いまのところ年金だけになりそうです。しかし、年金だけでは、破産するのではないかと不安です。そうならないためには、今のうちから何をしておくことが得策なのかを、いくつか提案していただきたいです。また、いまの低金利時代では、貯金は良い資産運用とは思えません。以前から、投資信託に興味があったのですが、あまりよく知らないと言うこともあり、投資信託をしていません。この機会に、投資信託についてお聞きしたいです。投資信託のメリットやデメリットをまったくの素人でもわかるようなご説明をしてもらえたら大変幸いです。

1 名の専門家が回答しています

矢口 充俊 ヤグチ ミツトシ
分野 株式投資・NISA・投資信託・ETF・REIT
40代後半    男性

兵庫県

2021/07/06

ふわふわチャンネル様

ご質問頂きありがとうございます。

いくつかご質問を頂いていますので、タイトル通りの回答ではないかも知れませんが、それぞれについてお伝え致します。

◆住宅ローン
<借り換え>
残りの年数にもよりますが、一般的に以下の条件のいずれかに該当する場合は、借り換えによる手数料を払っても利息を含めた総支払額が減らすことが出来るケースが多いようです。

・借換前後の金利差:年1.0%以上
・残りの返済期間:10年以上
・住宅ローン残高:1,000万円以上

シミュレーションはネットで検索するといろいろ出てきますので、返済予定表をご準備いただき比較してみると良いと思います。

<繰り上げ返済>
借り換え以外でも、繰り上げ返済でも支払い利息を減らせます。
具体的にどの程度減らせるかは、返済予定表を見るとわかります。
期間短縮(完済を前倒し)する場合、繰り上げ返済をする時に返済する分は元本部分の返済に充てられます。減らせる支払利息分は、その元本返済部分とセットになっている利息になります。
(例:次の時に返済する金額が6万円で、内訳が元本4万円・利息2万円だとすると、
   4万円繰り上げ返済すれば完済が1カ月前倒しとなり、ローン全体では6万円返済したことと同じになり
   効果としては2万円分軽減出来た、と言うことになります)
ただ、繰り上げ返済の手数料や、手続きもネットや店頭等様々ですので、ローンを組んでいる金融機関に一度確認されどのくらいするなら効果があるかも事前に確認した方が良いと思います。

また、預貯金することと異なり、返済した後でキャッシュフローが変わったとしても繰り上げ返済をキャンセルするということは出来ないはずですのでご注意下さい。


◆今のうちから何をしておくことが得策なのか
まずはキャッシュフロー表を作ってみることをお勧め致します。
定年後の収入が年金だけと言うことですが、預貯金や退職金等の取り崩す資産がどのくらいあるかによって破産と言う心配の程度も変わってきますし、具体的なお金の改善目標が見えることで課題や対策も見えやすいと思います。

大きな出費を見直すとなった場合に例えば車の購入について、
・考えていた買い替え期間より車検1回分とかもう少し長く持って出来るだけ買い替える回数を減らす
・普通車を軽自動車にする
・カーシェアリングが利用しやすければ複数台所有されていれば一台はカーシェアリングに替える
などの対策が思い浮かぶと思います。

逆に、キャッシュフロー表を作ってみると心配していたよりは余裕がある、と言うことになるかも知れませんので、いずれにしてもキャッシュフロー表を作れば漠然とした心配が“見える化”出来て良いと思います。


◆投資信託のメリットやデメリット
まず、投資信託とは何か、をお伝えします。
投資信託は、投資家から集めたまとまったお金を、その投資信託で決めている投資の考え方に基づいて複数の個別の株式や債券に投資して売買し、出てきた利益や損失を投資家に還元する、と言うものです。

ご質問の文面から推察するといわゆる“投資”のご経験はあまりないと思われますので、相場のチェックをあまりしなくても良い点では向いている一つの資産になると思います。


【メリット】
・相場の中長期の方向性で投資が出来ます
 例えば、日本の景気が上向き日経平均と言う日本の株価指数が上昇すると予想されるとしても個別では株価が下がる会社もあると思います。大きく利益が出なくても日経平均が上がればそれと同じくらい上がれば良い、と言うお考えなら日経平均に連動する投資信託を買う、と言う選択肢もアリだと思います。

・自分の投資可能な金額で購入・分散投資が可能です
 例えば、トヨタを1単元(最低取引単位)購入するためには約100万円必要です。
 (7/6終値:9,794円×100株 + 証券会社毎の買付手数料)
 トヨタだけでは不安だから他にもいろいろ買う、となると相当な金額が必要になりますが、投資信託は基本的に1万円から購入可能ですので、例えば『50万円で日経平均に連動する投資をする』と言うことも投資信託なら可能です。

・世界中に投資が出来る
 海外の株式や債券に投資するものもあります。海外へ投資するには米ドルなど異なる通貨の売買も必要になりますが、円で購入できる投資信託なら買う人は日本の円だけで購入出来ます。手続きをその投資信託の中で行ってくれるという話で、為替レートの変動リスクはありますのでその点はご注意下さい。また、地域によっては個人が個別の株式で投資するのが難しいものもありますが、そういった株式を組み入れた投資信託なら個別の株式では難しい投資が出来るものもあります。


【デメリット】
・個別の会社の株式の売買と比べて手数料が高くなる場合があります
 ネット証券では個別の銘柄(会社の株式)を売買する手数料が安くなっており、条件付きながらゼロにするところも出てきました。
 投資信託は以下の項目の費用があり、個別の株式を安い手数料で売買すれば投資信託の方が高くなるケースもあるかも知れません。
  1.買い付け手数料(購入時に負担する費用です。高いものは3%を超えるものもあります。)
  2.信託報酬(保有している期間、年率を日割りで負担する費用です。高いものは年2%を超えるものもあります。)
  3.信託財産留保額(解約する時に負担する費用です。0%~0.5%程度が多いです。)

 それぞれの費用は、目論見書と言う買い付けする時には販売側は必ず交付する義務のある書類に載っていますので、あまり詳しく見ないかも知れませんが確認されることをお勧めします。

・個別の株式と比べて値段が動きにくい
 メリットの逆になります。中長期の方向性での投資に向いているため、同じ期間で比べると一般的に個別の会社の
 株式よりも値動きは小さくなりやすいです。もし、短期間で大きな利益を目指したい、と言うことになれば大きく損をする可能性ももちろん高まりますが投資信託よりは個別の会社の株式の方が可能性の点で向いているかも知れません。


個々のご質問について私なりの考えをお伝え致しましたが、本日いただいたご質問に順番を付けて対応するなら以下は如何でしょうか。
1.キャッシュフロー表を作成
  現在考える生活を続けた場合のお金の動きを把握し、課題をピックアップ
2.住宅ローンを見直すか、繰り上げ返済を行うか検討
3.資産形成を検討
  投資信託と言うのは投資をする場合に購入する商品の種類の一つです。
  NISAやiDeCoなどの制度を使って購入すれば非課税などのメリットを享受できる場合もありますので、制度の利用をご検討される場合は証券会社等にお問い合わせしていただければと思います。
(2・3は大きな差はありませんので同じ順番で扱っていただければと思います)

家計がより良い方向に変化することを祈念致します。

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