投資信託はした方がいいのですか

女性30代 jurisaさん 30代/女性 解決済み

老後に備えて投資信託をした方がいいという意見を聞いたことがあります。投資信託をしておくと、コツコツとお金を貯めていけるそうです。
しかし、私は投資信託についてまったく知識がありません。代わりに資産運用をしてくれる会社があるようですが、そういったところに依頼をしても大丈夫なのでしょうか。実績がある大きな企業なら、資産運用を依頼しても大丈夫な気もしますが、絶対に安心だとは言い切れないと思います。もしものことを考えると不安で一歩を踏み出せません。
投資信託にはリスクがあると思いますが、それでも老後に備えて少額でもいいので投資信託をした方がよいのでしょうか。また、投資信託をするならどういったものを選ぶとよいですか。

1 名の専門家が回答しています

大地 恒一郎 オオチ コウイチロウ
分野 株式投資・NISA・投資信託・ETF・REIT
60代後半    男性

栃木県 群馬県 埼玉県 東京都

2021/03/09

投資信託について全く知識がないが、始めた方がいいのか、始めるとしたらどういう投資信託がいいのか、というご質問ですが、まずは、投資信託のご説明の前に、資産運用や投資ということについてお話させていただきます。
まず、資産運用はある程度まとまったお金がないと始められない、と思い込んでいる方が多いのですが、実はそんなことはありません。昔は、預貯金の金利が高かったため、資産形成のためにはまず預貯金を通じて貯蓄を、ということが珍しくありませんでした。1980年の郵便局の定額貯金の金利は、3年以上預けるタイプで、年8.00%ありました。この金利の水準であれば、10年の定額貯金の満期時には、元金はほぼ2倍になっていました。つまり預貯金で資産形成ができた、ということになります。そして、実は預貯金による貯蓄も資産運用の一つの方法です。預金が運用手法の1つというとびっくりされるかもしれませんが、実際、あとでご説明する投資信託の運用においても、預金は運用方法の一つとされています。
そして、貯蓄と並んで、資産運用のもう1つの大事な柱が、投資です。投資とは、株式や債券などの金融商品を通じて、経済に参加することです。貯蓄も預貯金を通じて、経済に参加していますが、貯蓄と投資では、その特徴に大きな違いがあることはご存知のことと思います。元本の安全性が高いものが貯蓄であり、高い収益性を期待できるものが投資です。
この貯蓄と投資は資産運用の2本柱ですが、現在は「超」のつくほどの低金利の時代です。昔のように、貯蓄だけで10年で資金が2倍になるということは、到底考えられません。そこで、資産形成を行うには、投資という資産運用の方法を活用することが考えられるのです。

さて、投資という資産運用方法には、株式投資や債券投資だけではなく、投資信託という金融商品に投資するという方法があります。投資信託は、株式や債券と違って、国や企業が発行する金融商品ではありません。
運用会社(投資信託委託会社)が、投資信託という商品を企画し商品化します。しかし、運用会社だけでは、投資信託は成立しません。運用会社は、信託銀行(受託銀行)と契約を結び、信託銀行にお客様からの資金を保管する口座を作ります。その口座に、多くのお客様から集められた資金が、信託財産として預けられるのです。
そして、運用会社は、その口座の資産を、株式や債券などへ投資することで、その値上がり益の獲得を目指します。これが、運用と言われるものです。そして、株式や債券への投資を通じて得られる運用損益は、そのままお客様の信託財産に反映され、評価されることになります。これが投資信託の仕組みの簡単な説明になります。
大事なことは、お客様からお預かりした資金は、運用会社や信託銀行、投資信託を販売する金融機関、どの企業が破綻しても、その時点の価値で保全されるということです。
そして、株式や債券などに投資している投資信託には、リスクがあります。投資信託のことをファンドと呼びますが、その個々のファンドのリスクは、高いものから低いものまで、様々です。投資信託と、ひとくくりでリスクを語ることはできません。
例えば、株価指数に連動するようなインデックス型のファンドのリスクは、少なくとも、その株価指数のリスクと同じ程度になります。また、日本の国債だけを組入れる債券型のファンドには、日本の国債と同じ程度のリスクがあると考えてよいでしょう。
国債と言えば、ほぼ確実に元本が戻ってくるので、リスクはない、とお考えかもしれませんが、金融商品のリスクは、元本割れするかしないか、という意味ではなく、保有期間中の「価格変動のぶれ幅」のことを言います。日本の国債は、満期時には元本が戻ってくるとしても、満期までの間に換金しようとした場合、購入した価格で売却できるとは限りません。金利が上昇する局面では、多くの場合、購入価格を下回った価格でしか、売却できないのです。そのため、保有期間中の利子を加えても、その場合は投資元本を回収できない可能性があるということになります。そういう意味で、日本の国債にもリスクはある、ということになります。
そして、投資信託は、株式や債券に投資する場合、多くの銘柄に分散して投資を行います。一般的に、分散投資はリスクを軽減する、と言われています。そういう意味では、株式に投資するファンドであっても、債券に投資するファンドであっても、ある程度リスクは軽減されているということができます。ただし、これは株式1銘柄だけを保有する場合などと比べた場合の比較論ですので、あくまで投資信託にもリスクはつきものであると、お考えください。あくまで、リスクを伴って運用を行った結果である、運用成果(利益も損失も)がお客様に帰属する仕組みになっているということになります。
次に、いつ、いくらで購入できるかですが、投資信託は、原則として金融機関の営業日の営業時間に、いつでも購入できる「追加型」と言われるものが、現在は主流となっています。
また、購入単位は、一般的には、当初1口1円のものを10,000口単位で購入可能です。新しい投資信託が出来ると、まずは1口1円でスタートします。そして、運用を開始したあとは、株式や債券の値動きに伴って、1口が1.1円になったり、0.9円になったりします。そして、その価格は毎日10,000口当りの価格で公表されています。それを「基準価額」と言います。難しい用語ですが、覚えていただきたいと思います。

そして、投資信託を始めるなら、どういうものがいいのか、ということですが、個人的には、つみたてNISAという制度を利用して、投資信託を始められてはいかがかと思います。
つみたてNISAは、毎月一定額を投資し、20年間は運用益や分配金が非課税となる制度です。年間40万円という上限枠はありますが、20年間非課税なので、合計すると投資額800万円まで非課税の枠があるということになります。
また、このつみたてNISAの対象商品は、金融庁が設定した要件をクリアしている投資信託です。現在184本がつみたてNISAの対象商品として指定されています。リスクはあるものの、積立投資を長期に継続することによって、しっかりと資産形成を行うことが可能となるでしょう。
ただ繰り返しになりますが、投資信託にはリスクがあります。一瞬たりとも、元本を下回ることは嫌だ、ということであれば、投資信託はお薦めできません。投資信託に投資をしなくても、運用は可能です。例えば、個人向け国債などは、普通預金の50倍の利率ですし、「変動金利型10年満期」の国債であれば、半年ごとに利率を見直すので、金利上昇局面で利子は増えていきます。
つまり、ご自身のリスクに対する考え方、現在の資産状況、今後の収入や支出、ライフプランなどを踏まえて、投資する商品をお選びになればいいのではないでしょうか。
決して、投資信託でなければならない、とか、投資信託にした方がいい、ということはありません。
投資信託は、リスクを取って投資をすることが可能な方にとっては、少額から投資ができる金融商品であり、つみたてNISAのように長期に積立投資を継続することで、リスクを軽減できる商品である、ということをご理解いただければと思います。
ご参考になれば幸いです。

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