積み立てNISA

女性30代 Ako2222さん 30代/女性 解決済み

私は20代後半の女性で年収300万円です。最近つみたてNISAを始めるべきか悩んでいます。正直、こういったものには疎く、知識はありません。ただ、銀行に貯金しておくよりは積み立てをして、将来増える可能性にかけるべきなのか、そのまま銀行にため続けたほうが良いのか悩んでいます。積み立てNISAは確実に増えるものではないんですよね?日本の経済状況は悪くなっているともお聞きしますが、積み立てNISAは長期で考えるとお得なのでしょうか。それとも損をするので、やめて方が良いのでしょうか。得をするのであれば、証券会社を介して初めてもよいかなと思います。ただ、銘柄もよくわからないので、どの銘柄が良いのかも合わせて教えていただけると助かります。よろしくお願いいたします。

1 名の専門家が回答しています

大地 恒一郎 オオチ コウイチロウ
分野 株式投資・NISA・投資信託・ETF・REIT
60代後半    男性

栃木県 群馬県 埼玉県 東京都

2021/03/09

つみたてNISAは、長期で考えるとお得なのか、それとも損する可能性があるので止めた方がいいか、始める場合はどのような銘柄が良いか、というご質問です。
私は、資産形成は、預金かつみたてNISAか、という二者択一の問題ではないと考えています。可能であれば、預金を続けながら、つみたてNISAも始められてはいかがでしょうか。新たにつみたてNISA用の資金を用意することが難しいようであれば、例えば、今、預金に回している金額の半分をつみたてNISAに回すなどの方法も考えられます。つみたてNISAは1,000円から始められるので、比較的無理なく始められるのではないでしょうか。
ではまず、つみたてNISAについてご説明いたします。
つみたてNISAは、少額投資非課税制度という、NISAと呼ばれる3つの制度のうちの一つです。他の2つは、株式などにも投資できる一般NISAと、0歳~19歳までの方が行えるジュニアNISAというものです。ここでは、つみたてNISAに絞ってご説明します。
つみたてNISAの年間の非課税投資枠は一人40万円で、非課税期間は最長20年間と長く、投資対象は金融庁が指定するETFを含む投資信託のみとなっています。また、つみたてNISAは、その名の通り、あらかじめ決まった金額を、決まったタイミング(毎月など)で積み立てていくことになります。年収300万円とのことで、現在の預金の他に、年間非課税投資枠の上限に近い、毎月3万円の積立を、これから新たに始めることは難しいかもしれません。その場合は、毎月1,000円からでも始められますので、無理のない可能な金額でスタートしてもいいでしょう。そして余裕ができてきたら、ほぼ上限の30,000円程度まで増やしていくことも考えられるのではないでしょうか。
それでは、つみたてNISAで資産形成は可能なのでしょうか。損することもあるのでしょうか。この二つの問いに対する答えは、どちらもイエスです。
つみたてNISAは、税制優遇があり、定期定額積立という資産形成にはとても適している投資方法で行う資産運用の一つだと考えています。しかし、つみたてNISAの投資対象である投資信託は、株や債券に投資する金融商品ですので、当然のことですが、金融商品に付随するリスクが伴います。この場合のリスクは、「危険」という意味ではなく、「価格変動のぶれ幅」、「不確実性」という意味で使っています。例えば、金融商品を購入した場合、その金融商品は購入後に少なからず価格は変動します、つまり、原則として、毎日価格が変動することになります。この価格を時価といいます。投資信託で保有している金融商品の時価が、下方にぶれた場合、つまり値下がりした場合には、投資信託の時価は、購入価格を下回ってしまう可能性がある、つまり元本割れの可能性があるということになります。
しかし、この「価格変動のぶれ幅」というリスクは、多くの銘柄に投資する、或いは、多くの地域の金融商品に投資する、などにより、低減させることが可能となります。これを分散投資と言いますが、通常、少額の投資では多くの銘柄や地域に分散投資することは困難です。そのため、個人では分散投資はなかなか難しいと言われます。ところが、投資信託は多くの投資家から集めた資金をまとめ、大きなまとまった資金として投資を行う仕組みであるため、たとえ一人ひとりの投資家からの資金は少額であったとしても、投資信託としては、大きな資金として分散投資が可能になるのです。分散投資により、リスクの軽減を図ることができる、という点は投資信託の特徴の一つとなります。
また、ご質問者様は、今後の日本の経済状況にやや不安を抱いていらっしゃるようですが、今後日本経済がどのように推移していくか、それを予測することはとても難しいことだと思います。個人的には、日本の将来にまだ希望を捨ててはいませんが、そうはいっても、投資対象としては、日本以外にも目を向けたいという気もしています。
その点、つみたてNISAの対象となっている投資信託には、日本株だけではなく、海外株、海外債券などに投資するものも多く含まれています。2020年11月9日現在191本の投資信託がつみたてNISAの対象商品となっています。この中から、つみたてNISAとしてどういう商品が良いのか、は、投資家の皆様の性格や資産状況、収入、貯蓄、家族構成、将来のライフプランなど、さまざまな要素が絡んできますので、本当に人それぞれ、十人十色になるものと思います。
お薦めはどのようなものか、というご質問ですが、私がもし自分が20代の投資初心者であったらと仮定すると、海外株式に投資するインデックス型投資信託への投資を考えます。他のFPの方には、その方なりのお考えがあるので、これはあくまで私個人が投資する場合、とお考え下さい。この理由はのちほどご説明するとして、その前に、つみたてNISAを始めるにあたって、気を付けておくべき点をご説明しておきましょう。
まず、つみたてNISAの場合、金融機関によって取り扱っている商品や数が異なっています。傾向として、インターネット専業の証券会社は、取扱商品の数が多いように感じます。また、銀行でも取扱商品数の多い銀行もあります。まずはご自身がお取引している金融機関の取扱商品数をお調べになってみてください。ご自身の投資したい商品を取り扱っているかどうかの事前の確認が必要かと思います。
また、つみたてNISAの対象となっている投資信託には、運用管理費用(信託報酬)というコストが日々かかっています。このコストの水準も、投資信託毎に異なっています。そして、一般的にインデックス型と言われる投資信託のコストは低く、アクティブ型と言われる投資信託のコストは高いとされています。金融庁の指定要件においても、インデックス型は国内資産対象のものが税抜き0.5%以下、海外資産対象のものは0.75%以下とされ、アクティブ型は、国内資産対象のものが税抜き1.0%以下、海外資産対象のものは1.50%以下とされています。20年という長い期間の投資になるので、このコストの影響も考えておきたいところです。
インデックス型とは、運用の目標となるベンチマークと呼ばれる株価指数(インデックスと呼ばれます)などへの連動をめざす投資信託のことを言います。そしてアクティブ型は、そのベンチマークを上回る投資成果をめざす投資信託です。
商品を選ぶ場合は、まずこのインデックス型かアクティブ型かを選ぶことから始められてはいかがでしょうか。個人的には、投資初心者の方は、相対的にコストの低いインデックス型から始めてみることをお薦めします。というのは、アクティブ型は、コストが相対的に高く、ファンドマネージャーと言われる運用者の運用の巧拙が運用成果に反映するものだからです。常にベンチマークを上回る成績を収めていれば良いのですが、その保証はありません。一般論として、過去の傾向では、ベンチマークに対しアクティブ型投資信託の運用成績が芳しくなかったということも事実です。
しかしながら、つみたてNISAの対象となっているアクティブ型投資信託は、実績に定評のある投資信託が多く選定されています。ですから、ご自身がつみたてNISAの投資経験を重ねていく中で、運用方針に共感できるアクティブ型投資信託をお調べになり、その上で投資を始められてもいいのではないかと思います。
そして次に投資地域ですが、今後どの国が成長していくかは、やはり将来のことですので、予測は難しいと思います。そうであれば、広く世界に目を向け、世界全体の成長を享受できるようにしておけばよいのではないでしょうか。そういう意味で、海外株式に投資するインデックス型の投資信託が良いと考えています。
金融庁がつみたてNISAを導入する際に提示した分散投資の例は、日本株式、日本債券、海外株式、海外債券の4資産に均等に投資するものでした。確かにその検証結果では、20年後の収益は安定し、マイナスのケースはありませんでした。これを、海外株式のみに投資することにすると、確かにリスクは大きくなります。しかし、20年という時間を活かすことができるので、逆に期待できるリターン(収益)も高くなるでしょう。20代につみたてNISAを始め、大きなリスクを取って投資をするとしても、これからの働き方次第で貯蓄などの安全資産や、比較的リスクの低い債券を組み入れる投資信託などの比率を高めていくことは十分可能です。そういう意味で、今は積極的にリスクを取って投資をしても、十分取り返しのできる年齢であるという点を意識して、資産形成をスタートしてみてもいいのではないでしょうか。
それでも、もう少しリスクを抑えて始めてみたいということであれば、金融庁の試算で使った、4資産均等配分型の投資信託も、つみたてNISAには用意されていますので、金融庁のホームページでつみたてNISAの対象となっている投資信託をしっかり確認されることをお薦めいたします。
ご参考になれば幸いです。

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