老後の資金はいくら貯めておけばいいのか。

ご質問、ありがとうございます。
住宅ローンを返済中のなか、教育資金と老後資金のことまで考えなければならないとなると、不安が募ってくるというお気持ちもよくわかります。
しかし、不安になるのは漠然としていて曖昧だからです。
教育資金と老後資金にいくらかかるのか？また、そのお金を準備するためにはどうすればいいのか、明確にすれば不安は解消します。
まず教育資金ですが、進路や年収にもよりますが、高校までは生活費の中でまかなえると思います。（高校無償化があるため）
ですので、教育資金で準備するお金は大学の費用です。
大学資金ですが、国公立で約５００万円・私立文系で約６５０万円・私立理系で約７８０万円かかります。
全額を準備するのが難しそうなら、まずは入学金と初年度の学費を目標とし、残りは在学中に準備していき、足りなければ金利の低い国の教育ローンや奨学金を利用するという選択肢もあります。
続いて老後資金の２０００万円の真相ですが、平均的な年金収入から支出を引くと月に約５．５万円足りなくなり、６０歳でリタイアし９０歳までの３０年間で試算した場合、５．５万円×１２カ月×３０年で１９８０万円となり、約２０００万円が必要だということです。しかし、リタイア年齢は人それぞれですし、企業によっては７０歳定年も増えてきています。老後資金を準備するうえで大切なことは、一般的な数字に振り回されず、何歳まで働くか、どのくらいの暮らしを考えているかということを、しっかりとイメージしていくことです。
是非、下の計算式を参考にしてみてください。
① リタイアした年齢～平均余命までの収支総額
年金収入－生活費＝（リタイア後の年齢×平均余命年齢）
② 特別支出の総額
リタイア時点の住宅ローン残高+家電の買替え費用+車の買替え費用+旅行・娯楽費+医療介護費（リフォーム代など）
③ 特別収入の総額
退職金・企業年金・確定拠出年金・個人年金・貯金
④ リタイアまでに貯めたいお金
① ―　②　＋　③
※平均余命：男性８１歳・女性８７歳
※生活費：現役の７０％～８０％くらい
貯蓄額ですが、住宅ローンもありますので、家計のバランスを考えると手取り収入の１０％～２０％の範囲で貯蓄されていかれたらよいと思います。
老後資金には、余裕資金でイデコや積立てNISAなどの非課税制度を利用しながら、積み立てていくことも視野に入れられたらよいでしょう。