退職金を頼りにして老後を考えていいのか

質問内容を一通り確認させていただき、気になった点について回答をしていきます。

はじめに、質問の中に「私は今の仕事を満足してこなしていて将来的に転職しようとか考えてはいません。なのでそうして考えたときに、退職金がかなりもらえるのではないかと考えています」とあるのですが、率直に、この考えは安易なのではないかと感じました。

確かに、勤続年数が長く、定年退職まで勤め上げた時の退職金は多くなることが一般的です。

しかしながら、質問者様が勤務している職場の退職金がはたして本当に高いのか、仮に、退職金にかかる規定が設けられていて、それに基づいて計算した時、ご自身が思い描いていた金額と大きくかけ離れることはないのかといった点に大きな疑問を抱いています。

また、現在勤務している勤務先が、定年退職を迎えるまでに傾くことは絶対にない保証がないことも考慮しますと、今から時間をかけながら老後資金をコツコツ準備されるのが望ましいのではないかと感じます。

現在、将来の老後資金を懸念されている人が、全体的に多くおられますが、まずは、ｉＤｅＣｏ（個人型確定拠出年金）やつみたてＮＩＳＡを活用した積立投資を行って、無理なく老後資金を準備していくのも良いのではないかと考えます。

また、可能であれば、憶測で退職金が多くもらえると考えるのではなく、具体的にどのくらいの退職金が見込めそうなのか、しっかりと確認しておきたいものです。

その上で、もっと貯金や老後資金対策をすべきとか、逆に、今使うお金を増やしても良さそうと判断していく方向でも良いのではないかと思います。

質問者様は、30歳ということで、今の時間を有意義に楽しみ、長い時間を活用しながら、無理なく老後資金対策も行うことで、今だけでなく、将来的にも窮屈な生活を強いられる可能性は低くなるのではないかとも感じます。