自動車保険の選び方について

まず、何のためにわざわざ保険に入るのかをお考えになってみてください。

その対象となる事態が起こったときに、預貯金等では到底対応できないほどの莫大な経済的負担が発生すると考えられるリスクに対して、保険で備えるのです。

例えば、たとえ週末にたまに乗られる程度であったとしても、いやだからこそ、事故を起こして他人を死傷させ、数億円単位の賠償を求められるリスクはゼロではありません。

ですから普通は、対人賠償には無制限で加入するべきでしょう。

一方で、自宅で車庫入れする際に、ハンドル操作を誤って車体とガレージの壁を傷つけてしまうリスクに対しては、補償（車両保険）は必要でしょうか。

仮にもう何年も同じ車に乗って十分に車両価格の元を取っていると思えるのなら、車両保険には全く入らなくてもよいでしょう。

このように、単純に「もしものときのために、保険料が高くても補償内容の手厚い保険を選ぶべき」とお考えになるのではなく、保険でしか備えることができないかどうかを判断基準として、必要な補償を必要な分だけつけておくというのが合理的な考え方です。

少なくとも、不安になってきたからと言って、中身を確認しないまま、保険会社におススメされるがままに単に補償内容が手厚くなるプランに入るということは避けましょう。

保険会社は昔から、更新の際に補償が増えるプランの選択肢を必ず用意し、不安をそれとなく煽って更新のたびに少しでも売り上げを増やそうと企んでいるのです。

わからないことは、保険会社の担当者にトコトン質問し、納得された上で契約するようにしてください。